「薬膳」は東洋医学の考えに基づき、季節や体質、体調などに合わせて組み立てる料理のことをいいます。
昔の人たちが暮らしの中で、どのような食材がそのような味や性質をもち、心身にどのような影響を与えるのかを経験し学びました。 薬膳では、食材が体のどこに働きかけるのか(帰経)、冷やすのか温めるのか(四気)を考えます。 また味(酸・苦・甘・辛・鹹)によってもそれぞれ心身への働きが異なり、季節や体調により食材や調理法を選びます。薬膳といっても漢方で使う生薬だけでなく、日頃私たちが食べている食材も薬膳で使います。
「薬膳ってむずかしそう」「漢方薬みたいに苦いの?」と思っている方も多いはず。季節に合った旬の野菜をメニューに取り入れたり、寒い日に生姜の入った紅茶を飲むことも立派に薬膳です。 薬膳生活の第一歩は季節の養生を意識すること。暑い日は体を冷ますきゅうりやトマトを食べたり、乾燥する日は潤いを与える梨やハチミツを取り入れたり、まずは季節を感じましょう。